ヴィンテージ 中古 どこ違うの?
今日は久しぶりに、1回で新聞がすべてカブに積めた。新聞は40ページだったけど、チラシが少なかった。日曜版が入っていたにもかかわらず、薄かった。また、雪が降るというふれこみだったが、降っていない。でも、すっごくさむい・・・・
うちの家にはなぜかグランドピアノがある。ヤマハのC3。この型番を聞くと、ピアノを弾く人は音大に行かれた方がいるのですか?と思うだろう。どんな物かと簡単に言えば、小中学校の講堂や体育館のステージの上に置かれているグランドピアノがを思い浮かべてほしい。
件のC3だが、実は75年製のぼろの中古なのだ。そんなにむちゃくちゃ値段の張る物ではない。しかし、なんで、フェンダーのストラトの79年製は、ヴィンテージなのに、ピアノの75年製はヴィンテージではなく中古と扱われるのだろうか。
国産だから? そういうわけではない。簡単に言えば、ヴァイオリンやギターは、きちんとメンテナンスさえしておけば、悪くなっていく部分というものは少ない。長く弾けば、ギターのフレットはすり減っていくが、フレットをうち変えなければならないほど弾き込むことって、そんなにはないと思う。しかし、ピアノは最も完成された楽器といわれているが、ヴァイオリンやギターから見ると、楽器というより機械に近い。要は過年による老朽化が目に見えて現れる楽器なのだ。
実際、うちのC3は30年を経ているため、高音部の弦を押さえている琴柱(ことじ)に当たる部分が削れ、ビビリ音(ビーンという音)が出始めている。調律師は、そろそろ弦をすべて新しくして、そのときに元を削って音が出ないようにしなければならないという。ヤマハのショールームでは、グランドはもって30年らしいが、(100万を超える買い物なのに、そんなに早く寿命が来るの?)楽器的にフレームは70年持つので、まだまだ使えるらしい。
さて、これから本題。しかし、このC3、機械的にはぼろかもしれないが、音はすばらしくいいのだ。ヤマハのショールームに行って、新品のC3の音を聞いたことがあるが、明らかにうちのC3の方がよい音がする。不思議に感じるかもしれないが、紛れもない事実である。その理由はたぶん、共鳴板に使われれているスプルース材であろうと私は考える。
スプルースとは、日本では松とよばれる木のこと。この材木は、あらゆる楽器のトップ(表の板)に使われる。アコースティックギターのトップはほとんどがこの材木でできている(マーチンでは、シトカスプルース、ジャーマンスプルース、アディロンダックスプルース等スプルースでも色々な種類を使い分けている)。この材木の善し悪しが、楽器の音色を決め、楽器の価値を決めるといってもよい。
古い楽器は、その楽器の保存状態にもよるが、木の乾燥が進み、木そのものの強度が上がっていく。それにより、使えば使うほど鳴りが良くなっていくらしい。ちょうと、そういう状態にあるのが、うちのC3ではないのかと考えていた。
しかし、それだけではないようだ。今では、グランドピアノが個人の家庭にあると言うことがそんなに驚くべきことではないが、70年代に個人でグランドピアノを持つということは、音楽家でもない限りまずないだろうといえる。そんな中で、制作されたピアノである。ふんだんに良い木を用いて作られたのに違いない。
また、現在は、楽器を作る上で使う木の中にも、ワシントン条約で伐採を制限されているものが存在するが、(ご存じかもしれないが、アコースティックギターを弾く人なら一度は持ってみたいとあこがれるハカランダ(ブラジリアンローズウッド)はその代表といえる。)70年代はまだそのような規制がなく、自由に木が使えたと聞く。たぶん、この頃のグランドピアノはスプルースでも、とても良いところを使用できたのではないだろうか。
現在、ヤマハではCシリーズ(これはソリスト用に開発されたもので、以前は伴奏用のGシリーズというものが存在した。)より、上級のグレードとしてSシリーズというものがある。ヤマハのコンサートグランドCFと同じ遺伝子をもつという。しかし、むかしはそのような垣根がなかったものだから、たぶん、C3といえどもCFで使われているのと同じスプルースを使っていたのではないだろうか。(どこの楽器メーカーか記憶にないが、ギターを作るとき、装飾が派手なカスタムも、おとなしめのスタンダードでも、使う木は同じ物と聞いたこともある。)
あくまでも、上記のことは、私の推測にすぎない。どうであれ、うちのピアノは澄んだきれいな音がするのだ。たぶん、今後、うちのC3は弦を張り替え、ハンマーをリプレースし、鍵盤のおくにあるフエルトなどを取り替えて、大事に使っていくのだろうと思う。
最近、ツキがあるのかな。いつも、配達が終わって、事務所に帰ってくると雨が降り出す。神様は真面目に生きている人を見ているのかもしれない。
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