2007年6月 7日 (木)

Ring ②

「誕生日のプレゼント何がいい。」

テレビを見ている彼女に、何気なく聞いてみた。驚いて振り向く彼女。誕生日に贈り物をするのは別に珍しいことではない。ただ、何がほしいと聞かれたのは、初めてだったからだろう。

「何でもいいの?」

ふりむいた彼女の目が輝いている。久しぶりに見る明るい笑顔だ。

「そりゃ、高いものは買ってあげられないけどね。」

彼女は決して無茶なお願いはしない。僕を困らせるようなことは、今までしたことがない。外見は僕よりずっと年下に見え、ふだん我が儘いっぱい云っているのに、こういったときだけ、お姉さんに見えてしまう。

「本当に、何をお願いしてもいいの。」

ちょっと、言いづらそうにしている。本当にほしいものがあるのかな。

「いいよ、云ってみて。」

「指輪がほしい。」

彼女はそういうと、引き出しから1つの指輪を出してきた。

見慣れた指輪。結婚する前の初めてのデートの時に、僕が買ってあげたファッションリングだ。しばらくしているのを見なかったけど、その理由がわかった。5つ並んでいるルビーが1個抜け落ちていた。もう、どこにもしていけない。思い出と一緒に引き出しの中で永遠に眠りにつくしかない指輪。

彼女が指輪がほしいといった理由がこれでわかった。

「高くなくていいから、また、あなたからプレゼントしてほしい。」

彼女の心からの願い。

続く

| | コメント (0) | トラックバック (4)

2007年6月 6日 (水)

Ring ①

カウンターの上に、円筒形のクレージュの指輪の箱がある。もう何年も前のものだから、真っ白だったその箱も、今では所々黄ばんでいる。その中には、もう指にははめられることのないシルバーのファッションリングが収まっている。僕には指輪の棺に見えてしまう。小さなダイヤモンドはとれてしまって、うつろに穴が空いていて、それが胸を締め付ける..........

エンゲージリングは、とうとう彼女には買ってあげられなかった。

「指輪なんかいらない。あなたと一緒になれることの方が大切。」

若かった僕は、言葉通りに受け取ってしまった。その言葉の奥にある諦めに気づかなかった。形だけのもの。確かに、そうなのかもしれない。でも、その形が大切なときもある。エンゲージリングを持たない意味を、僕はずっと後になってから知る。

続く

| | コメント (0) | トラックバック (3)

変わらないこと。

変わらないこと。日々の生活。

朝、目を覚ますと、隣に君がいる。いつものことだけど、何かうれしい。

キッチンに行って、コーヒーを入れる。そのアロマで君が目覚める。

さりげない日常。その幸せな気持ちを、時々忘れてしまう。

今朝の音楽はバッハがいい、それもコラール。心が透き通る。

寝ぼけた君が、目を覚ますまで、しばらく見つめていよう。けして無くなることのない、この幸せを、もう一度確認するために。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月13日 (金)

めぞん一刻

桜シリーズ その14(最終回)
Cimg0202
 ここのところ、気温が高い日が続いたので、桜はほとんど散ってしまいました。また、来年ですね。今年は、落ち着いて花見ができませんでしたが、来年こそは、桜の木の下で、ビールでも飲んで、ゆっくりしたいと思います。
 さて、桜の花がきれいなこの場所、写真を撮っている立ち位置から、回れ右をして反対側の写真を撮ると、とんでもない場所で撮影していることがわかります。
 写真だけを見ると、桜並木がきれいな川沿いの遊歩道といった趣がありますが、そんな場所ではありません。こうやって、風景を上手に切り取ると、とてもよい場所見見えますね。ヾ(´▽`;)ゝエヘヘ。

最近、暖かくなったので、新聞を配達する装備が軽装となり、配達時間が大幅に短縮されました。ほぼ、5時には配達完了です。ここのところ、不配も発生しておらず、負けなしです。

そんなことで、余裕を持ってこのブログを書いているのですが、一昨日、僕の座っているテーブルのすぐ横の本棚で、むかしブックオフ(古本屋ですね)で1冊だけ購入した漫画文庫に目がとまりました。漫画のタイトルは「めぞん一刻」。80年代前半に「うる星やつら」とともに大ブレイクした高橋留美子さんの作品です。

当時は単行本で全巻そろえていたのですが、彼女と結婚するときに持っていた漫画本はじゃまになるということで、全部古本屋に処分しました。(漫遊書店だったと思います。全部で1万5千円になりました。古本を売ったことがある人は結構な冊数を処分したのだなぁとわかっていただけると思います。)

そして、数年前、なにげによったブックオフで、文庫本になったこの漫画の最終巻(10巻)だけを購入しました。何故に?

昔つきあっていた彼女とこの漫画のヒロインの響子さんはとてもかぶるところがあるからです。彼女がこの漫画の存在を知っているわけではありません。単なる偶然です。たとえば、僕より2歳年上で、当時ロングヘアーであり、ナイスバディー(あまりいい表現ではありませんが巨乳というよりましでしょう。)である。とてもヤキモチ焼きで、幼い部分と大人の部分が混在する。挙げていけばきりがありません。

でも、それだけで、この漫画に特別な思い入れがあるのではありません。最終話近くで、主人公の五代君が響子さんにプロポーズをしたとき、響子さんが言った台詞が、彼女の言った台詞と全く同じだったからです。

『1日でいいから、私より長生きして・・・』

彼女はバツイチで、前の旦那さんが他界したというわけではありません。他界したのは、最愛の彼女のお母さんです。以前にも書きましたが、彼女のお母さんは、若くして癌で亡くなっています。話すと長くなるので割愛しますが、お母さんは彼女の唯一の心のよりどころであったようです。

そのお母さんが、癌で他界する。半年以上も前から、もう直る見込みもないとわかっていながら、ずっと看病しなければならない。愛する人が徐々に病魔に冒されていく過程を、なすすべもなく見守らなければならないことは、とてもつらいことだったと思います。

そういった経緯もあり、僕に自分より先に逝かないでということを言ったのでしょう。今でも、病気に関しては彼女は異常なくらい敏感に反応します

だから、「めぞん一刻」を読むとき、そういった思い入れもあるのでグッときます。この話は当時の漫画としては珍しく、幕引きに相当時間をかけて作り込んでいます。最後に、一刻館に赤ちゃんを抱いて帰ってくるシーンで終わるところなどは、『五代君よかったね。』と心を温かくしてくれます。

ちなみに、僕と五代君は全く似ていません。彼ほどお人好しで、優柔不断ではありませんから。彼の逆境に対する前向きな姿勢は、学びたいとは思いますけど。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年3月 3日 (土)

過去

今日は例によって例のごとく、朝から出勤です。

それも8:00までに.........うちの会社、本当は週休2日制なんだけど、どうなってんだろう?

昨日、家に帰るなり、彼女が『珍しい人から電話があった。誰だと思う?』と質問されました。

やれやれ、疲れて帰っているのに、そんなもんわかるわけねーだろう、と思いつつも、考えるふりをして、『わからん?誰?』と僕。『●●さん!』と彼女。

一瞬、それ誰?と思いましたが、なんと、僕と結婚する前に、彼女とつきあっていた方の名前です。●●さんは実は実業家(シャレじゃないよ)。会社を経営されています。今度、こちらの方に出店されることが決まり、懐かしいなと思って、電話をかけてきたと言うことのようです(かけてくる方も脳天気だわ)。●●さんは彼女の結婚生活は絶対3ヶ月で終わる断言した方で、その後の生活がどうなっているか、たぶん興味があるのでしょう。(予想に反して、2桁台にのっています。記録更新中。)

なんか複雑な話、修羅場でも起きるのかな?と思われるかもしれませんが、僕の彼女はこの辺のねじが少しゆるんでいるところがあります。僕の方も、面白い人から電話がかかったなと思う程度、別に怪しんだり、嫉妬したりすることはありません。

今度の日曜日、ちょっと合って話をしてくるということらしいのですが、果たして、どんな話が出てくるのか、僕も楽しみです(純粋な興味)。彼女が●●さんに会うのは、単に懐かしいだけではなく、別の用事があるんですが.........それは、内緒にしておきます。僕は知っているけど。

そんな人と会って心配ないんですか?と思われるかもしれませんが、全然気になりません。僕も、この辺のねじがゆるんでいますから。(笑)

お互いに信頼していると言えば、いい言い方ですが、僕たちは、単に他人に関してあまり興味がないのかもしれません。

では、●●さんとのお話は、また今度ということで。会社に行ってきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年2月25日 (日)

けんか

けんかしました。

きっかけは些細なこと。昨日の出来事です

彼女の話を上の空で聞いていたことが気に入らなかったようです。ちょっと、目線が新聞にいっていただけなんですが.........

僕もいつもなら、『ごめん、ごめん。』ですむところなのですが、つい2回も、同じことをしてしまったので、彼女も我慢できなかったのでしょう。

さらに悪いことに、僕も遅く帰ってきて疲れていたので、いつもはめったにしないのですが、その新聞を投げてしまいました。(もちろん、彼女のほうへは投げませんよ。)

今朝は口を利いていません。僕はどうでもいいのですが、彼女はまだご機嫌斜め。こういったときは触らないほうが懸命だと早めに出社しました。

付き合い始めたときは、よくお互いにぶつかったことを思い出します。そのほとんどが、ぼくが幼かったことが原因だと、今では思えますが、当時は『絶対あやまるもんか!』と意地を張って彼女をよく泣かせました。

今回のけんかはそんなに僕には非がないと判断したので、彼女から電話がかかるのを待ちました。待つことが大切。

思ったとおり、退勤する時間くらいに彼女から電話が。

『許してほしかったら、お土産を買ってきなさい。』

とのこと。それをいうなり、がちゃっと電話が切れましたが、口調はもう怒ってはいませんでした。

なにがいいかな。と考えながら家の近くのコンビニへ。今日はハーゲンダッツのバニラをお土産にしました。たぶんこれで仲直りでしょう。

あさってはお休み。けんかも長くは続きません。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年2月18日 (日)

かわいいね

ご無沙汰しております。聖です。

本業が忙しいのは相変わらずですが、一段落つきましたので、今日はまともに記事を書きます。(明日からは、また、『写真と独り言』が続きます。)

のろけになりますが、最近彼女がかわいく感じます。この前はじっと見ていると「何をそんなに見てるの?」と怪訝そうに聞かれました。まさか、「かわいいね。」ともいえず、「別に」と言葉をにごしました。

そんな彼女、昨年からずっと髪を伸ばしています。理由は、美容院に行く暇とお金がないから(笑)。ここのところ、ショートにしていた髪は、肩かかるくらいに伸び、いい感じでまとまっています。本人曰く、伸びるがままにしているだけとのこと。出会った頃、ロングで腰くらいまで髪が長かったときを思い出します。

伸びるがままじゃあんまりだからということで、彼女は、ついこの間、美容院に行ってきたようです。

ということで、そこでのお話。

彼女が、若い店員に「おばさんの相手をするのはつまらないでしょう。」と冗談で話していると、彼が「まだ、おばさんという年じゃないでしょう。」と半分本気、半分営業トーク。彼女が、本当の年齢を言うと、店員はのけぞっていたそうです。(10以上若く見られていたみたい。新記録達成!)

いつも一緒にいる僕が、年齢を忘れるくらいです。他人から見れば、もっと若く感じるのでしょう。確かに、昨年は体調があまりよくなかたこともあって、結婚前の体重以下になり、スタイルも含め、若返っています。昔から美人というよりも、かわいいというほうがあっていた彼女。今でもそう思えるのはすごいことなのかもしれません。

それに引き換え、僕はどんどん年をとるばかり、一緒にいて情けない・・・・彼女のためにも、若く見られないのなら、年相応にかっこよく年をとりたいものです。(目指しているのはちょい悪オヤジ。うまく年をとれるかなぁ。)

しかし、魔女ですね、彼女は。女は恐ろしい。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2007年1月24日 (水)

嫉妬と独占欲

せっかく順路帖を作ったが、配達を休まなかったので、無駄になってしまった。また、何かの機会に役立てよう。所長は代りに配達をしなくてよくなったので、機嫌がよかった。

本当は、まだ奈良にいる予定でしたが、早々に昨日の夜に帰ってきました。記事も3日分公開日指定でためてあるので、前説がありません。(逃した魚の話です。3回シリーズです。)

今日は、なぜ帰ってきたかのお話。

タイトルを見ると、とうとう聖も浮気がばれて、家庭崩壊の危機か?と思われた人もいるでしょうか、残念ながら僕にはそんな甲斐性も根性も有りません。(笑)

昔つきあっていた彼女は、他人から見れば優しい穏やかな人に見えますが、この人、すごく独占欲が強いのです。今では、僕も上手に扱えますが、昔はこれがよくわからず、ぶつかったこともありました。

ある理由で、彼女と親父とはあまりうまくいっていません。今回、僕の親父が手術をするのですが、僕は帰郷することに気が進みませんでした。まあ、色々なしがらみがあり、結局は帰ったのですがね。

奈良に着き、姉と病院へ向かう車の中で、彼女からの電話。いつもと声が違う。冷たい。やっぱり、面白くないんだろうな。

昔、彼女が話したことを、僕は思い出しました。彼女がつきあっていた人(前に出てきた年上の男性です。)が、恋人と母のどちらかを選択しなければならなかった場合、どちらを取るかという話で、その人は、『母を取る』と言ったことです。彼の論理はこうです。恋人や奥さんは、不特定多数の女性の中から、いくらでも代りになる人はいるけど、自分の母親は世界に唯一人しかいないので、どうしてもそれを見捨てるわけにはいかない。考え方としては間違っていないと思いますが、僕は、引っかかりがあります。

血のつながりは決して切れるものではありません。僕も彼女と父の間に入り、父とは疎遠になっていましたが、今回、帰郷した僕を、父はとても喜んでいました。2年前に仲違いしたはずなのに、やはり親子なのでしょう。言葉も何もなくても、つながるわけです。見捨てたとしても、また、見捨てられたとしても、どんなに仲違いしていても、そのつながりは切れないのです。

しかし、夫婦は違います。血のつながりではなく、心のつながりで結びついているのです。それがなくなれば、単なる他人です。不特定多数の女性がいたとしても、つながっていたいのは彼女しかいないわけです。もし、それを選択しなければ、一生つながることはないのです。僕は同じ質問をされたとき、このように考え、迷わず恋人の方を取ると話しました。

そう話している約束があるからというわけではありませんが、本来なら、実家に泊まってから家に帰ろうと思っていましたが、手術も無事終了し、何も心配なことはないみたいなので、実家に泊まらずに日帰りで帰ることにしました。(母は残念がるかなと思っていました、あまりそんなそぶりはありません。親子して、このあたりの感情が淡泊なんですね。)

家で待っていた彼女は、案の定、あまり機嫌がよくない。ちょっとしたことで、絡んできます。

『何で泊まってこなかったの、お母さん寂しがらなかった。』 言葉ではこんなことを言っていますが、そうは思ってないでしょ、君は。

『気を遣うから、実家にはよらなかった。ここの方が落ち着くんだよ。』と僕。少し彼女の機嫌がよくなっています。

『今日は疲れました。明日の配達もすると所長に入っているので、今日はもう寝ます。』と早々に退散しました。たぶん、実家のことを根掘り葉掘り聞いてくるだろうから、こういったときは早めに寝て、話題にのらないようにする方が得策でしょう。

恋人どうしであっても、夫婦になっても、元々は何のつながりもない他人です。それが、愛情というものだけでつながってるのですから、不安はつきものです。お互いの愛情を確かめたいと思うのは当然かなと思いました。元の家族が、僕を取るとでも考えているのでしょうか?そう考えると、彼女の子供っぽい独占欲が、すごくかわいく思えてしまいます。

しかし、こんな事で嫉妬心が出てくる彼女です。僕が浮気などしたらどうなるか。恐ろしくて想像できません。(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年1月17日 (水)

昔つきあってた彼女 その②

今日は雨。雨の日の配達は大変。新聞をすべてビニールに入れる必要がある。今でこそジョイナーという秘密兵器があるので、たいしたことはないが、昔は手でビニール袋に入れてたんだよなぁ。

後先のことを全く考えないで行動したのは、今まで生きていた中で、この時だけだった。その後、何回かデートを重ねるうちに、女性とつきあうことが初めてであるということを告白する。SEXどころか、Kissすらしたことがないということを。

一瞬彼女の表情が曇る。嫌われるかな。20をこえて、そんなやつ今時いないよな。照れと困惑が混ざった気持ちの僕を、彼女はまっすぐ見つめて『それでも、あなたに抱かれたい。』といった。

それから、彼女は今までのことを話し始めた。学生の時に婚約をし、結納まで済ませていたが、婚約を破棄したこと(相手の人の裕福な優しさが受け止められなかったらしい。)就職、転職そして、自分の本当にやりたいことを見つけ、その一歩を踏み出そうとしたとき、自分の母が癌で入院し、長い看病生活に入ったこと。最愛の母親が、不治の癌でどんどんおかしくなっていく中、最期を看取ったこと。母を亡くした後の空虚さ、そして、また自分の人生を歩もうと入社した会社で、前の彼と出会ったこと。など・・・そのときは、なぜこのような話をし始めたか、僕はわからなかった。

女性とつきあったことがない僕は、彼女の気持ちをそのまま受け入れた。僕の心の中は、10代に起きたある事件をきっかけに、空っぽのままだったからだろうか、そのまま素直に彼女を受け入れたのだった。

そして、初めて彼女を抱いた夜のこと。

緊張していたからなのか、どうかわからないけど、僕はイカなかった。(行為そのものができなかったわけではない。)その後、他愛もないピロートークが続くが、ふと会話がとぎれる。

この前と同じように彼女の顔が曇る。不意に僕に背中を向け、ぽつりと言った。

『あなたが初めての人だったらよかったのに・・・』

切なさと、愛おしさががこみ上げ、僕は思わず彼女を抱きしめた。

その後、結婚までの1年間は決して平坦な道のりではなかった。お互いに泣くこともあれば、けんかすることもある。何度もだめかなと思うこともあった。

彼女の友達の間では、絶対長続きはしないというのが大方の予想だったらしい。もって半年というのがほとんどの意見だったという。しかし、その予想に反し、結婚までこぎつけ、そして今もその生活が続いている。

今年の1月1日に初詣に行くとき、彼女は僕に手を差し出した。

『今年からは、これをつけてね。約束よ。』

差し出されたのは、ファッションリングのようなニナリッチの指輪。それは、しばらくしていなかった結婚指輪。

婚約指輪が買えなかったことを、済まなさそうに謝る僕をまっすぐ見つめ、これからずっとする指輪だけは私の好きなものを買ってくれるだけでいいと笑ってくれたことを思い出した。

今年からは、これをお守りの代りにすることにしよう。

太宰府までのドライブの途中で彼女が言う。『結婚してリッチだった時期って、全くないよね。』、確かにそうだ。だって、今でも僕は本業とは別にアルバイトをしている。

それに答えて僕はこういった。『でも、今の人生ってわくわくしない?』

『もちろん 楽しい!』 彼女は笑いながら答えてくれた。

| | コメント (1) | トラックバック (1)

2007年1月16日 (火)

昔つきあってた彼女 その①

今日は曇り空。昨日と比べて、暖かい。雨が降りそうだ。降り始める前に配らなければ。幸い、いつもより新聞はうすい。

いつも出てくる昔つきあっていた彼女とは、もちろん僕の奥さんのこと。では、なぜこの呼び名なのか。そのことについて今日は話そう。

昨年末の、『大掃除で見つけた宝物 ③』で登場した昔つきあっていた彼女だが、現在奥さんになっているというオチをつけた。しかし、よく考えてみると、僕は奥さんしかつきあった女性がいないことに気づいた。(気づくの遅すぎ。)

ということで、今後ブログに登場させるときは、『昔つきあっていた彼女』の名義で登場していただいている。この不倫ぽい響きが何となく面白いので。

今でこそ、実年齢に近づいてきたが、彼女は見かけよりかなり若く見える。つきあっていた当初は、僕よりも年上(2歳)なのに、少なく見積もっても5歳は年下に見られていた。(ひどいときには10歳年下と勘違いされたときもある。)

何でこの人は僕と結婚したんだろうと疑問に思うときがある。僕がいうと単なるのろけにしか聞こえないと思うが、他にもっといい男がいただろうに・・・

出会いは、たまたま同じ職場で勤めていたと言うこと。その頃、僕はぷータロウだった。(まだ、フリーターという言葉はなかった時代である。)初めてあったときの印象は、かげのある人だなぁ。そのころ彼女は、社内恋愛していた年上の人とうまくいってなく、その人と離れてお互いの気持ちを確かめるために会社を辞め、僕と同じ会社に入社してきた。

その頃の僕は女性が苦手で(女性というより、人とつきあうことが苦手)、なるべく人付き合いを避けようとしているちょっと変わった性格をしていた。それなのに、彼女はすんなり僕の中に入ってきた。

第一印象とは裏腹に、彼女はとても明るく話が上手だった。同年代であったということもあるが、子供の頃の話をして盛り上がっていた。自分の子供の頃を(脚色もあるだろうなぁと最近はわかるのだが)おもしろおかしく話してくれる。自分が女性に対して苦手なことが嘘のように打ち解けていった。

恋愛を知らないと言うことは恐ろしいことである。彼女はおつきあいしている人がいるのである。ふつうは恋愛の対象にはしない、いやしてはいけないものというのが一般常識であろう。しかし、4月に入社してきた彼女と5月のゴールデンウイークで1週間会えなかった時に、僕は彼女に好意を持っていることに気づいた。

つきあった女性はいないと書いたが、ガキの頃のままごとのような恋はしたことはある。その頃の心しか持っていない僕は、何も考えずに告白してしまった。

『○○さんとなら、一緒に暮らしてもいいかな。』

彼女の驚いた顔。しかし、答えを期待していなかった僕の予想を裏切り、彼女は僕の気持ちを受け止めた。

つづく

| | コメント (1) | トラックバック (1)

より以前の記事一覧